2013年7月5日金曜日

事後の諸葛亮


創英の東京本部には中国語ネイティブが数人います。そのうちのW弁理士が講師をつとめる「中国語講座」が毎週水曜日の昼休みに開かれます。


日中関係が良いときも悪いときも、変わることなく細々と続けています。福岡オフィスに来てからはTV会議システムで参加しています。東京メンバーの顔が見れて、週一度の楽しみです。


週に30分弱の勉強で、なかなか上達はしませんが(W先生ごめんなさい)、中国語・中国文化に興味がわいたことが最大の進歩といえます。


以前は、中国代理人から中国語の書類が送られてきても、単なる漢字の羅列に過ぎなかったのですが、興味を持って読もうとすると、何が書いてあるかわかるような気がします。



中国代理人から送られてきた実際の書類を見てみましょう。


意見書の出だしが気さくな感じだったりします。


尊敬する審査官殿
こんにちは!特許審査の仕事、お疲れ様です!





先日、中国代理人あてにレターを送り、意見書作成の依頼をしました。そのレターの中に、以下のフレーズを盛り込みました。

・・・従いまして、審査官の上記認定は後知恵であり、当該認定に基づいて本願発明の顕著な進歩は否定されるべきではないと考えます。



後日、中国代理人から送られてきた意見書案では、以下のように訳されていました。

・・・因此,审查员的上述认定有事后诸葛亮的傾向,不应当基干该认定来否定本发明的显著进步。



中国特許実務では「後知恵」のことを「事後の諸葛亮」といいます。この言葉は審査指南(審査基準)にも記載されています。


諸葛亮は政治家・軍人であるとともに、発明家だったそうです。「諸葛亮の優れた発明を後から考えて大したことないと思うのはいけませんよー」という意味でしょうか。



なお、日本でも審査官は「後知恵」や「事後分析的思考」を避けるべきとされていますが、「後知恵」という言葉は審査基準には記載されていません。Y.S.